布マスクと不織布マスクはどちらがいい?

花粉症対策や風邪予防、そして現在は新型コロナウィルス対策として、マスクの着用が推奨されています。

日本ではもともとガーゼの布マスクが一般的に使用されていましたが、2003年(平成15年)ごろから不織布(ふしょくふ)マスクがドラッグストアなどで広く販売されるようになりました。

病気予防には、布マスクと不織布マスク、どちらが良いのか迷ってしまいますが、それぞれの違いと素材の特徴を知り、使い分けるようにしましょう。

 

布マスクの特徴

布マスクの最大のメリットは、繰り返し洗って使えるということです。マスク不足が騒がれていても、布マスクが手元に数枚あれば慌てる必要はありません。

また、適度な保湿性と吸湿性があるため、鼻や喉が乾燥しにくく通常の風邪なら、症状を和らげるのに役立ちます。

ただし、ガーゼなどで作られた布マスクは不織布マスクに比べて織り目が粗いため、花粉などはブロックできても、ウィルスや病原体は通過してしまう可能性があります。

最近では、色々な企業が新しい素材を使ったマスクを製造しており、布マスクでも織り目の細かいものや抗菌効果のあるものなどが販売されているので、通販ショップなどでチェックしてみてください。

手作りでマスクを作る方も増えていますが、この場合、色々な柄で作ることができ、マスクをつけるのが楽しくなるというメリットもあります。

飛沫を防ぐ効果がゼロというわけではないので、さほど人が密集しておらず、ウィルス感染のリスクが低い場所では、布マスク着用もおすすめです。

 

不織布マスクの特徴

不織布(ふしょくふ)マスクは、布マスクに比べ安価で、主に使い捨てマスクとして使われています。

一見して紙のように見えますが、不織布(ふしょくふ)とは細かな繊維を絡み合わせてシート状にした布の一種で、マスクの原材料には、ポリプロピレンやポリエステル、ナイロン、ウレタンなどの化学繊維が使われています。

不織布マスクの特徴は、布マスクに比べて織り目が細かく、通気性に優れていることです。そのため、ウィルスによる空気感染や飛沫感染をある程度予防することができます。

特にサージカルマスクやN-95マスクは、気密性に優れており、医療現場でも使用されています。

また、不織布マスクは加工しやすいことから、プリーツ型、立体型など、さまざまな形状のものが作られていますが、使い捨てを前提としているため、水洗いには向かず耐久性も低いというデメリットがあります。

 

布マスクと不織布マスクの使い分け

花粉症の予防や通常の風邪で喉が痛い時などは、布マスクがおすすめです。また、化学繊維が肌に触れるとかぶれやすいという敏感肌の方にも、綿素材の布マスクなら着けられます。

人が密集していない場所や、散歩程度の外出なら、繰り返し洗って使える布マスクのほうが経済的です。

しかし、病院への通院や、長時間の会議に出席するなど、ウィルス感染のリスクがある場合はできる限り不織布マスクを使用し、帰宅後は廃棄するようにしましょう。

布マスクも不織布マスクも、新型コロナウィルスなどを完全にブロックすることは難しいのが実情ですが、時と場合に応じて使い分けてみてください。

また、引き続き手洗いや部屋の換気など、ほかの感染症対策も行うようにしてください。