水は飲み過ぎても危険

体内の水の量が不足すると、血液がドロドロになって流れが悪くなったり、脱水症状を起こしたり、熱中症にかかったりします。

しかし、毎日大量の水を飲めば飲むほど良いというわけではありません。水は飲みすぎても体に負担がかかり、「水毒」という症状を引き起こすことがあるからです。

水毒の症状とは?

水を必要以上に飲みすぎると、体内に水が溜まり代謝障害を起こすことがあります。

これが「水毒」と呼ばれるもので、身体の冷えや下痢、吐き気、胃腸病、頭重、むくみ、たるみ、関節の腫れ、めまい、動悸、高血圧、通風、腎臓病、アレルギー性鼻炎などの症状として表れます。

水をたくさん飲んでいるにもかかわらず、尿の量が極端に少なかったり、汗が出にくかったり、また空腹時にお腹のあたりを軽くたたいてチャプチャプと水の音がするようなら、「水毒」の可能性があります。

朝起きたときにまぶたが腫れぼったくなっていたり、夕方靴下を脱いだときにゴムの後がついているなどの症状は、「むくみ」によるものと考えられます。

また、水分の量が増えると血液の量も増えますが、増えすぎた血液を送り出すために血圧が上昇し、高血圧になることもあります。

高齢者の場合、関節部に水が溜まって腫れて痛むといった症状が出ることもあるので、注意が必要です。

「水毒」の症状は、水ばかりではなく、清涼飲料水やアルコール飲料の飲み過ぎが原因で出ることもあります。

水毒の解消法

水毒が疑われる場合は、まずは身体を温め、代謝を良くすることが大切です。

お腹に水が溜まっている場合は、身体や内臓が冷えやすくなっているので、入浴で温まったり腹巻などを使用してお腹を温めるようにしましょう。

また、ニンジン、大根、ごぼう、サツマイモなどの根菜類は身体を温めるので、積極的に食べるようにしましょう。逆にキュウリ、トマト、ナス、スイカ、レタスなど、夏が旬の野菜は身体を冷やす作用があるので、なるべく控えめに食べるようにしましょう。

お腹のあたりが冷えてると感じたときは、ショウガ紅茶、ココア、甘酒などを飲むと温まってきます。

その他、水毒の解消に役立つのは、適度な運動をして汗をかき、代謝を促進することです。特に下半身の筋肉が衰えていると、余分な水分が溜まってむくみの症状が出やすくなります。

ウォーキングやスクワットなどで、下半身の筋肉をつけておくと、水毒の解消と予防につながります。